「You、狼男になっちゃうぜ~」と死んだはずの友達がゾンビになって出てきて言っていたのはAn American Werewolf in London (邦題:狼男アメリカン)ですが、その特殊メイクを担当したリック・ベイカーがまたまた狼男を作り出した、The Wolf Man (邦題:ウルフマン)を観てきました。
19世紀末、英国ブラックムーアの森でベン・タルボットが何者かに襲われ命を落とした。ベンの婚約者のグエン・コンリフ(エミリー・ブラント)は、ロンドンで舞台俳優をしている弟のローレンス・タルボット(ベニチオ・デル・トロ)にベンを探して欲しいと手紙を書く。手紙を受け取ったローレンスは帰郷し、無残な姿となった兄ベンを発見する。満月の日は出かけてはならないという父ジョン・タルボット(アンソニー・ホプキンス)の言葉を無視しジプシーの居留地に足を踏み入れたローレンスは、そこで狼のようなモンスターに襲われてしまう。一命を取り留めたローレンスであったが、襲ったのは人狼でありローレンスも人狼に変身してしまう。町中を恐怖に陥れたローレンスはロンドンから来たアバライン警部(ヒューゴ・ウィーヴィング)に拘束されロンドンに連行される。この時、ローレンスは父親の恐ろしい秘密に気がついていた…といったストーリーです。
この映画は、1941年の「The Wolf Man」のリメイクになります。監督は、「ミクロキッズ」や「ジュマンジ」、「ジュラシックパーク3」のジョー・ジョンストン。この方は、ILMでアート・ディレクターとしてスター・ウォーズに携わっていた方です。特殊メイクは、大御所リック・ベイカー。ZBrushでのWolfmanのモデルが記憶に新しいです。ウルフマンの変身シーンと4足で走るシーンはCGが使われたようですが、それ以外はほとんど特殊メイクをしたベニチオ・デル・トロが演じたようです。ウルフマンのデザインはハウリングなどと違ってオリジナルのデザインをうまく取り入れています。
「プラダを来た悪魔」でアン・ハサウェイをいじめていたエミリー・ブラント。あまりのイメージの違いに最初気がつきませんでした。すごく綺麗な女優さんなんですね。
今回は、映画大・大・大好きというオーストラリア出身のデザイナーさんと一緒に観に行きましたが、彼は、ロンドンの精神病院のホールでベニチオ・デル・トロが変身するシーンと、ヒューゴ・ウィーヴィングがブラックムーアの酒場でビールを頼むシーンで声を出して大笑いしてました。変身シーンはなんとなくコメディっぽいのですが、酒場のシーンはなんで?と聞いてみたら、そのときのヒューゴ・ウィーヴィングのセリフまわしがマトリックスのエージェントスミスにそっくりだったからだそうです。やっぱネイティブはわかるんですかね~。
えと、総評としてはオーソドックス(リメイクだしね!)なストーリーと狼男の変身シーンなどVFX、特殊メイクは見所がかなりあり良かったのですが、何箇所か音で驚かされるシーンがあって…まあホラーだしそういうのはありなんですが、怖いポイントがすべて静かなシーンで急に大きな音がでるシーンばかりだったので、自分としてはその部分がとってもB級ホラーぽく感じました。まあDVDでたら買うかな。